PLACES 北島敬三個展

北島敬三は、1989年より世界各地の都市景観を撮影した「PLACES」シリーズを展開しています。8ｘ10インチの大型カメラで撮影された作品は、それぞれの都市の特徴を捉えようとしたものではなく、むしろ何処にでも見出せる場所であり、普段は意識せずに見過ごして意識には上らないような場所です。
本展は、日本国内で撮影された近作「PLACES」と、92年からはじめた「PORTRAITS」シリーズの数点で構成します。

2006年1月18日（水）〜 2月23日（木）
Gallery ARTE

北島は、『個性的な都市景観よりも、こうした場所がもつ「無名性」や「所在のなさ」のほうが、はるかに現在の私達の精神に影響を与えて似ているのではないか。』と語っています。それはつまり日本の現代写真の展開のなかで生まれた、新しい風景の概念＝「サイト・グラフィックス」（場の「名」や「歴史に結びついた物語」から脱却した「場所」）と、そこに見えてくる写真表現（描写）の可能性や広がりをさして語っているのです。一方で彼は「PLACES」と並行するかたちで、肖像写真のシリーズ「PORTRAITS」を制作しています。これは、1992年からスタートしたもので、これまでに2000人以上を撮影してきました。ここでもやはり、歴史や物語から切り離された「無名性」や「所在のなさ」が、浮かび上がってきます。ある意味、「PLACES」の風景と「PORTRAITS」の顔は、互いに鏡像関係にあるといえるのではないでしょうか。（プレスリリースより）

Gallery ARTE
香川県丸亀市本町105−1 丸亀フロントビル１Ｆ
TEL.0877-21-5604