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Japan Fashion Now

Hangry_angry ゴスロリの浸透力

NYから塩崎浩子さんのレポートです。

FIT(Fashion Institute of Technology)併設の美術館で開催されている「Japan Fashion Now」は日本の現代ファッションをテーマにした展覧会である。
展示は低い舞台の上に黒ずくめのファッションをまとったマネキンが林立する部屋から始まる。1980年代に登場した川久保玲の「コム・デ・ギャルソン」や山本耀司の「ヨウジヤマモト」(写真中)。ぼろルックとも評された古着風のだらしないスタイル、黒を中心とした暗い色は洋服の既成概念をくつがえし、世界中が驚き、憧れた。若かった私は気後れして店に入れなかった記憶がある。

Gothic/Punk duo Hangry and Angry (singers Hitomi Yoshizawa and Rika Ishikawa). The singers' aliases were inspired by the cartoon cats Hangry and Angry created by illustrator GASHICON for h. NAOTO. © HANGRY & ANGRY 2009 Project. Photograph courtesy of S-inc.

JFNinstall その「革命」から20年あまりを経た今、日本のファッションはどう進化したのか、がこの展覧会のメインテーマ。第2展示室では21 世紀の東京を背景にした舞台で00年代のファッションを紹介している。川久保玲や山本耀司らに続く世代のスタイルは先駆者に比べれば一見、平板でおとなし め。それでもアンダ−カバ—(高橋盾)が提唱した、キュートさと怖さ、美しさと醜さをミックスしたモード、ジュンヤワタナベ・コムデギャルソン(渡辺淳 弥)による凝ったカッティングで作られたデニムのドレスなどは、熱狂的なファンの支持を得た。

Dress and ensembles by Comme des Garçons (Rei Kawakubo). Photograph courtesy of The Museum at FIT, New York.

この展覧会で特に大きく取り上げられているのが、より新しい世代のデザイナーたちによる、ゴスロリ(ゴシック+ロリータ)ファッション。アニメやマンガ、ビジュアル系音楽、ヤンキー文化など、ストリートやサブカルチャーを取り入れたハイパーキュートなスタイルである。h.NAOTO (廣岡直人)のデザインによるパンク・ゴスロリアイドルHangry & Angryの衣装(写真上)は今回の展覧会のハイライトだ。マンガを読み、アニメを見て、ビデオゲームに興じるのが当たり前の今のユースカルチャーにおいて、日本発「kawaii!」文化を象徴するゴスロリやコスプレは、今やアジア、欧米でも大人気である。

Pretty 日本のファッションには伝統的な職人技や丁寧なものづくりがベースにある。新しい世代の作り手たちは、そうしたベースや先駆者のアヴァンギャルド精神を受け継ぎ、ストリートやサブカルチャーと融合させ、突然変異のように奇妙に歪んだモードを作り出す。それは80年代のあの衝撃とは違う、もっと過剰で、グロテスクでキュートで、若さゆえの痛みをも内包しているように感じられる。

Angelic Pretty, dress, cotton, featured at the Japan Expo, July 2009, Paris. Photograph courtesy of Angelic Pretty.

Words: 塩崎浩子

The Museum at the Fashion Institute of Technology「Japan Fashion Now」展は2011年4月2日まで開催

2010-11-24 at 10:21 午後 in ワールド・レポート | Permalink

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投稿情報: トリーバーチ | 2011/10/20 17:03:13