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村上三郎展

「言葉を介さずとも感じとれること」


art178_03_1「入口(紙破り)」


■「具体美術協会」というグループが1960~70年代、関西を拠点に活発な活動をした。そのメンバーのひとり村上三郎の個展が開かれている。96年に故人となっているため、回顧展ということになるが、キャンバスに貼った作品の下にもう1枚の絵が発見され、今回初公開となる作品なども含まれている。

■約20点の作品のなかには、62年に葉書サイズのカードに描いた『具体カードボックス』という自動販売機式で販売されたときの作品や、生前の村上のインタビューをまとめた映像や、代表作である“紙破り"の再制作など、彼の創作活動の重要な部分に触れることのできる構成になっている。

■"紙破り"には『入口』『出口』などがある。今回はエントランス近くに『入口』を観ることができる。展覧会のオープンニングに際し、村上の子息・知彦氏がパフォーマンスを行なった。幼少時に知彦氏が自宅の襖をいたずらで突き破ったことが、"紙破り"の思わぬきっかけをつくったというから、知彦氏が元祖とも言える。

■『箱』は見た目には、80cm角の木製の立方体のただの箱なのだが、中に時計が入っていて決まった時間にベルがなるものが、『箱(時計)』、展示室から見える屋外に設置されたものは『箱(座って下さい)』。ちょうど、この時期は桜が美しい季節である。この箱に座るとお花見には絶好の位置に展示されていた。

■村上の作品を観る時、行為の痕跡にみずみずしい刺激を受けることができる。普遍的なものが彼の作品には感じられる。言葉を介さずとも、どんな場所でどんな状況のなかでも、通じるものを彼の作品には観ることができる。

words:原久子

村上三郎展
2003年3月29日(土)~4月26日(土)
ギャラリー クラヌキ
大阪市北区天満橋1-8-5 OAPアートコート
(JR東西線「大阪天満宮」、JR環状線「桜ノ宮」駅より10分、地下鉄「南森町」駅より15分)
12:00~18:00
日・月・祝 休
TEL.06-6354-5444


art178_03_2「ポストカード」(1962)


art178_03_3左:「作品」(1961)  右:「作品」(1962)


art178_03_4「投球絵画」(1954)


art178_03_6壁:「作品」(1967) 台:「空気」(1956)


art178_03_7「作品」(1964)

2003-03-29 at 08:58 午前 in 展覧会レポート | Permalink

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