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酒井章憲展

肺活量のない方はお断り?


art53_01「ファースト バイオ キッス」


■展覧会名をみて驚いてしまう人も多いかもしれない。メディア・アートだの、バイオだの、インターフェイスだのってカタカナがいっぱい並んでいる。きわめつけは「運命」って言葉だ。怖がってみに行けない人がいると困るので、怖くないということを言っておかなくては。

■画面をタッチしたり、キーボードやマウスを動かして体験するのではなく。ここにある映像は、脈拍とか口から出す息の勢いなどの力で作動する仕組みになっている。

■心臓がドキドキ、バクバクなって脈が一定より速くなると、男女がキスをする映像がモニター上に出てくる。私は、一生懸命いろんなことを想像しながら心拍数をあげようと努力したにもかかわらず、男女はキスをしないまま映像が終ってしまった。奇しくも、みに行ったのはバレンタインデー当日。恋は成就できないと占われたようで、ちょっとブルーな気分に。

■自由自在に脈拍が変えられなくてはスイッチがはいらない家電製品があったら、私たちの生活はとても不便になってしまう。たとえば、エアコンを入れるために100mダッシュをやってからでないとダメとか。

■息を吹きかける勢いで、モニター上の絵筆が動き、絵を描いていき、途中の勢いの差で、最終的にできあがる絵が風景画になるか、人物画になるかが決まるという作品があった。お察しの通り、絵が出来上がったときには、頑張り過ぎて息が上がってしまった。ん?ということは、これだけゼーハーなっているのだから、体験順序を変えれば、映像の男女をキスさせることもできたのかもしれない。まあ、これも運命ってやつだろうか。

酒井章憲 メディア・アート展
~運命へのバイオインターフェイス~
1999年1月9日(土)~2月28日(日)
パナソニック デジタル アート スクエア(大阪)
問い合わせ:06-6949-2135


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指の先で脈拍をチェック

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「そこに息を吹きかけて下さい、その絵が完成するまで」

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「そこに息を吹きかけて下さい、その絵が完成するまで」完成直前の肖像画

1999-01-09 at 07:24 午後 in 展覧会レポート | Permalink

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