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笹倉洋平展 ラセントーカ

Yuran

笹倉洋平さんが現在個展を開催しているギャラリーは、商店街の近く。ご近所さんや通りすがりの人々がふらりと寄り道することが多いのか、初日に足を運んだら、スーパーの買い物袋を下げた「ちょっとそこまで。」の様子の男性や女性が作品を見ていく光景にも出会った。
笹倉さんの作品には、これまで殆ど白と黒の他には色はなかった。画面にペンや鉛筆で線を描いているのだが、それは、目を瞑ったときにまぶたの裏を走る光の残像のように画面に表現される。繊細でリズミカルでありながら、水や大気の流れのようにも感じられるダイナミックな筆致を初めて目にしたとき、急にぞっと鳥肌が立つ心地悪さに襲われたのを覚えている。なのに線の流れが美しく、画面に釘付けになり、不思議な「気」のエネルギーを圧倒的に感じた。
「ラセントーカ」というタイトルの言葉の響きに想像がひろがる二度目の個展。今回は、わずかに赤みがかった色が確認できる作品が展示されていた。

ギャラリーをよく訪れる近所の常連さんが、通りがかって足を止め、まだなにも描かれていないと思って立ち去ろうとしたという会場でのエピソードを聞いて思わず笑ったが、特に今回発表されている作品はそれくらい写真撮影が難しい。
描いた線の上から白い色が塗られているため、黒い線はグレーがかり、霧が覆っているかのように見える。少し離れると、光によっては、まっ白の画面のようにすら思えるのだ。作品それぞれに、部分的にほのかに赤い色がさしてあるのだが、その殆どは、じんわりと空を染めていく夕日のように曖昧で、柔らかく微妙だ。
画面全体をじっと見つめていると、色づけされていないところまでも赤みが帯びているように錯覚してしまうのだから不思議で面白い。
雨のつづく今週、きっとガラス張りの入り口から射し込む外光は鈍く、画面の線はいっそう霞みのようにおぼろげに目に映って美しいだろう。会期は明日までだが、なにか目に見えない空気中の気配を感じてやまない作品。ぜひ会場で確かめてほしい。   words:酒井千穂


Yuran_1

ラセントーカ 
2006年7月17日(月)〜7月22日(土)
画廊 編
12:00~19:30(最終日~16:00)
大阪市中央区千日前1-2-6
06-6214-2595


                       

新しい試みとなった今回の作品シリーズは、次週に続く六甲アイランドでの個展「ラセンショーカ」でも発表されます。この会場でしか見られない新作も展示予定。

ラセンショーカ
2006年7月25日(火)〜8月4日(金)
専門学校アートカレッジ神戸 ギャラリー赤階段
10:00~18:30(日曜日~17:00)
神戸市東灘区光洋町中1-15
078-853--3005
☆会期中は音楽とのコラボレーションによるライブペインティングもあります。詳細は追ってお知らせしますので、展覧会・イベント情報でご覧下さい。            

                                                                                                                                                                         

2006-07-21 at 01:41 午後 in 展覧会レポート | Permalink

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投稿情報: career for last vets lists | 2008/10/03 16:35:42