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布芸展ー福田里香+束松陽子
奈良美智の故郷でもあり、来年オープンの青森県立美術館でも話題の青森県弘前市。津軽は民藝運動ゆかりの地でもあり、柳宗悦にも賛美された「こぎん刺し」という刺繍が地場産業のひとつにもなっている。
展覧会100回目を迎えたスパイラルマーケットで開かれている、料理研究家の福田里香+みつばちトートの束松陽子プロデュースによる布芸展。今回は、この津軽の「こぎん刺し」をあしらった平袋やあけびかごのバッグをつくり、展示販売している。藍染めのリネン地に白糸が伝統的なのだそうだが、今回は生成りにピンクやブルーの糸(しかも濃いめと淡いめの2色ずつ)などを使い、刺繍のデザインは刺し手さんたちに任せている。
また、昔のこぎん刺しの着物も特別に展示されていた。刺繍は裏を返してもしっかりと表情が浮き立ち、素朴でいて野暮ったくない。洗っていくうちに目が詰まり、線とほどよい厚みが北欧の刺繍のようなあたたかみを醸し出している。模様の反転もすてきなので、今回は平袋を裏返しても使えるリバーシブルにしたという。もともと寒さを防ぎ、布を補強するために編み出された織とも見まがう刺繍。その辺りのいきさつは、『来森手帖』に詳しい。ただあたりまえにやっていたことが人に喜ばれるとわかったときには、新鮮な、はつらつとしたうれしさがある。りんご箱を使った展示を含め、どうしたら布が喜ぶか、人が喜ぶか、心のこもったひらめきであることが、手に取って眺めたとき手から伝わった。
2005年10月1日(土)〜15日(土)
スパイラルマーケットセレクション
11:00−20:00(最終日は〜19:30)
TEL.03-3498-5792
words:白坂ゆり
2005-10-14 at 03:43 午前 in 展覧会レポート | Permalink
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